第30回 例 会 報 告 (TI)

 西武線沿線に在住する日本フルートクラブ会員への呼びかけで発足した、独奏団「ナナカマドの会」が7年間続き、平成13年4月1日(日)に30回の記念の集まりを持つことができた。
 設立にご尽力頂いたODさん・YDさん・KTさんの三人にはこの寄り合い所帯をここまで引っ張って頂き、感謝の気持ちでいっぱいである。今後も少しずつ新しいメンバーに入っていただき、末永く良い集まりが続くことを願うところだ。
 個人的なことで恐縮だが、会が始まった平成5年は私が身を置いていた建設業界にとって大きな試練の年だった。茨城の県庁舎・仙台の地下備蓄基地等の建設に絡む贈収賄事件で、その年の6〜9月にかけ知事・市長が、また私の勤務する会社の会長・副会長が続けざまに逮捕され、業界・企業とも大きなショックを受けていた。建設業は大規模で技術レベルの高い仕事を受注し、工期内に無災害でかつ品質のすぐれた構造物を提供していくことが世の中に報いることである。その為には活きた金を動かすのも有効な手段であるのだが、長く続いた官民癒着の構図がひとつの事件をきっかけに一気に露呈し、世間を揺るがす大きな事件につながったのだろう。
 それなりにやり甲斐のある会社人生を30年近く歩んできた自分にとって、かつて経験したこともない事件に巻き込まれたショックは大きく、当時はかなり落ち込んでいた筈である。そのような時期に、発起人のKTさんから会への参加案内があった。普段は人見知りが強く、見ず知らずの人の誘いにのこのこ乗ることはまず考えられないのだが、この時ばかりは逆に世間を騒がせている業界・企業から逃れたいという気持もあり、下手な笛を引っ提げて仲間に入れて頂いた。それ以後は毎回会報の報告にあるとおり、ナナカマドの仲間との楽しい笛人生・酒飲み人生が始まり、ここに至った訳だ。あの大きな事件が、この素晴らしい仲間達と私とを結びつけてくれたと思うと、人生これ又面白い縁である。
 記念例会は、各人が事前申請した曲により作成したプログラムに沿って進んだ。前半第1部は独奏曲、休憩を挟んで第2部は二重奏曲であった。
 今回から越谷の住人でKMさんのお弟子さんに当たるHOさんが参加された。音大のフルート科を卒業されており、これからは会の核になって頂けるものと思う。また体調を崩し二年近く例会を欠席されていたTGさんが久々に登場され、闘病生活も含めた近況報告があった。当日は笛を持参されなかったが、一日も早く全快され一緒に演奏したいものである。
 最後の第3部は、会のテーマ曲に決めたストレニュアスライフを全員で合奏してこの日の演奏を終え、恒例の航空公園の花見に移った。
 当日は記念の例会ということで、メンバーの家族の方にも御案内をし、ゲストとして応援に来ていただいた。HIさんの奥様と弟さん、KYさん・OTさんの奥様、MMさんの大学3年になるお嬢様、それに私の女房を含めた6人である。ゲストの皆様方は恐らく義理で来て下さった方が大半だと思うが、閉会まで辛抱強くお付き合い頂き、それなりの評価をして下さったことに心から感謝したい。
 何れにせよ、少しでも良い演奏をしよう、また合奏者・ピアニストに迷惑をかけまいと必死に頑張る私たち熟年のおじさん達の姿に、驚き・呆れ・哀れみ・いたわり等々、いわゆる素晴らしい音楽を聴いて感動するのとは若干異質の印象を持って頂いた事は確かである。
 この例会が弾みとなり、12月の公演会につなげられれば何よりだ。

                                  短信3号(2001.8.2発行)より

当日の演奏曲目

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